五臓六腑のお話『肝』・№1



「肝腎要(かんじんかなめ)」という言葉があるように、
「肝臓の働き」はとても重要です。

2000年以上前に書かれた漢方の本では、「肝」は

排泄(気の流れや発散)を主る。
血を蔵し血液量の調節を行う。精神活動を安定化させ、血を貯蔵し、
全身に栄養を供給する。

と書かれています。



★肝の働きは、おもに心身のコントロールを主る

①疏泄作用

精神や情志活動、消化、血行や代謝(解毒)機能をコントロールする…イライラ、落ち込み、情緒不安定など精神面に影響する。

②血液の貯蔵

血を蓄えて配分する(=蔵血機能)ところ…貧血、血行不良、冷え、生理トラブル、鼻血、痔、痣ができやすいなどに影響する。

③筋のコントロール

血が筋に栄養分を運び込み、老廃物を運び出す…張りや凝り、だるさ、筋肉痛、こむら返り、顔面神経痛などに影響する。


★肝臓の働きは、からだの化学工場

肝臓は大人の場合、1.2~1.5gで体重の約50分の1にあたり、肝臓内に蓄えられる血液は、からだ全体の10%以上にも相当する、最大の臓器になります。

肝臓は、栄養素など、さまざまな物質を化学的に作り替える働きを持ち、からだの中で最大の※「腺」といわれています。

また何千という酵素を使い、500以上の複雑な化学変化を起こしています。

その働きは、「肝臓と同じ働きができる化学工場を、私たち人間はいまだに作ることができない」と例えられるくらい、数多くの重要な働きを担っています。

だからこそ、肝臓が元気であることは、すべての器官にとっても大切なことなのです。

※「腺(せん)」…体内にある特定の物質を生成、貯留、分泌、排泄する器官のこと

№2では「肝臓の代表的な働き」についてご説明します。



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